【唐揚げが最高】極上のマリアージュ、ワインに合う揚げ物とは?

【唐揚げが最高】極上のマリアージュ、ワインに合う揚げ物とは?
おそらく嫌いな人はほとんどいないだろう、フライや天ぷらなどの「揚げ物」。 ダイエットや健康にはよくないとはいえ、やはり揚げ物ほど美味しいものはありません。 ただ、ワインと揚げ物を合わせれば、さらに美味しく楽しむことは可能です。 特に鶏の唐揚げとワインの組み合わせは、極上のマリアージュだと言えるでしょう。 ただ、「揚げ物とワインを合わせる」という切り口で、ペアリングを考える機会は、あまりありません。 「どのような揚げ物と何のワインを組み合わせるべきか」が、掴めていない人も多いはずです。 今回は、
  • 揚げ物とワインがマリアージュを生み出す理由
  • ワインと揚げ物をペアリングする際の3つのポイント
  • ワインに合わせられる、おすすめの揚げ物と組み合わせ一例
について、詳しく解説します。 揚げ物とワインの組み合わせを楽しみたい人は、ぜひ参考にしてください。

なぜ、揚げ物とワインはマリアージュを生み出すのか?

そもそも、なぜ揚げ物とワインがマリアージュを生み出し、人々をとりこにするのでしょうか? 結論から言うと、「ワインそのものが、元から揚げ物に合う」という性質を持っているからです。 西欧は、古くから「油で食べ物を揚げる」という文化が盛んな地方。 たとえば、
  • フランス:フレンチフライ(フライドポテト)、カツレツ
  • イタリア:フリッター
  • イギリス:フィッシュアンドチップス、クロケット(コロッケ)
  • スペイン:ペスカード・フリット(魚介の揚げ物)
などが、それぞれ発祥国だと言われています。 それと同時に、各国はいずれもワインの有名な産地です。 だから揚げ物とワインのペアリングは、古くから愛されてきました。 長く愛され続けた理由は、やはり「揚げ物に対して、ワインが合うものだった(その逆も然り)というのが、とてもすぐれていたことに他なりません。   ちなみに日本にも、天ぷらなどの伝統的な料理が楽しまれています。 しかし天ぷらなどの揚げ物は、日本国内で生まれた食文化ではありません。 天ぷらは、江戸時代に海外との交易が盛んになった頃、海外から持ち込まれた「食べ物を揚げる」という文化から派生して生まれた食べ物です。 その後、カツレツやフレンチフライ、あるいはコロッケなどが日本文化に馴染むようになりました。 揚げ物が広まる一方、「揚げ物とワインを合わせる」という着想は、あまり一般的ではありません。 しかしフレンチフライにしろカツレツにしろ、そして日本で生まれた天ぷらにしろ、ワインとの相性はとてもすぐれたものなのです。

ワインと揚げ物を、ペアリングする際のポイント

ワインと揚げ物のペアリングについて、深く知っている人は少ないでしょう。 ワインと揚げ物を合わせるうえでは、以下4つの点に注目することが大切です。
  • 基本は白ワインがおすすめ
  • 揚げ物の素材と、ワインの種類を合わせる
  • 衣のタイプに注目してみる
  • 色に合わせる
それぞれについて詳しく解説するので、参考としてください。

基本は白ワインがおすすめ

あくまでも基本的には、ですが、ワインと揚げ物を合わせるなら白ワインをメインに考えるとよいでしょう。 なぜなら、味のバランスがよくなるからです。 使われている素材にもよりますが、基本的に揚げ物は味が濃く、こってりとしています。 特にカツレツのような肉が使われているものは、濃厚かつずっしりとした味わいです。 野菜や海鮮でも、やはりそれなりな重さがあるでしょう。 となるとワインのほうは、あっさりとした白ワインがよく合うのだと想像がつくはずです。 揚げ物と濃厚さと白ワインのあっさりとした切れ味は、お互いを引き立て合うでしょう。 似たような理由で、スパークリングワインなどもおすすめ。 コーラとフライドポテトが抜群の相性を発揮するように、揚げ物とスパークリングワインのペアリングはすばらしい組み合わせです。 とはいえ、「赤ワインは絶対に合わせられない」というわけでもありません。 基本的に揚げ物であれば、何ワインだったとしても、じゅうぶんすぎる相性を発揮してくれます。 赤身肉を使ったカツレツなどであれば、むしろ赤ワインのほうが合わせやすいということもあるでしょう。 ただ、基本的には白ワインのほうが、揚げ物には合いやすいというわけです。 もし悩むようなら、白ワインを優先して選ぶのがよいでしょう。

揚げ物の素材と、ワインの種類を合わせる

もう一つのポイントとしては、「揚げ物の素材とワインの種類を合わせる」という考え方もあります。 揚げ物と一口に言っても、使われている素材はさまざま。 正直なところ、素材がなんであれワインと組み合わせれば美味しいものです。 しかし、素材との相性まで考えてペアリングすれば、より鮮烈なマリアージュが楽しめるでしょう。 具体的には、以下のように合わせるのがおすすめです。
  • 牛肉・豚肉・鶏肉などの肉類→白ワイン・ロゼワイン・赤ワイン
  • 白身魚、貝類などの魚介類→白ワイン・ロゼワイン・スパークリングワイン
  • じゃがいも、さつまいも、かぼちゃなどの野菜類→白ワイン・スパークリングワイン
というように組み合わせるのがおすすめ。 使われている素材に注目し、ベストの組み合わせを考えてみましょう。

衣のタイプに注目してみる

揚げ物とワインを合わせるときは、衣のタイプに注目するのもよいでしょう。 フライに天ぷら、フリッターと、衣のタイプはさまざまです。 素揚げという方法もあるでしょう。 やや薄くて軽い感じの天ぷらやフリッターには、同じくライトな白ワインがよく合います。 フライのようにややずっしりとした衣なら、赤ワインも選択肢として考えられるでしょう。

素材の色に合わせる

本当に合わせるのが面倒くさい時は、「素材の色に合わせる」という形でも問題ありません。 白っぽい素材なら白ワイン、赤っぽい素材なら赤ワインかロゼワイン、というわけです。 これは揚げ物に限らず、すべての料理とワインの組み合わせを考えるうえで、一つのセオリーと言われています。 とにかく色さえ合っていれば、問題はありません。

ワインと合わせられる、おすすめの揚げ物とは? 合わせ方も紹介

ワインと揚げ物を合わせるなら、以下のようなものがおすすめ。
  • 鶏の唐揚げ
  • コロッケ
  • とんかつ
  • 天ぷら
  • 魚のフライ
他にもさまざまな組み合わせが考えられますが、これらは手に入りやすく、しかも相性がよい揚げ物です。 それぞれの魅力と、「何のワインと合わせるべきか」を解説します。

鶏の唐揚げ

タイトルでも述べているように、ワインと鶏の唐揚げの組み合わせはすばらしいものです。 ただでさえ美味しい鶏の唐揚げですが、ワインと合わせることでよりいっそう美味しいものとなります。 鶏の唐揚げなら、何のワインと組み合わせても問題ありません。 白ワインなら、濃厚さとフレッシュ感を交互に楽しめるでしょう。 赤ワインなら、鶏の唐揚げに感じられる塩気やジューシーさが、さらに強く感じられるはずです。

コロッケ

コロッケと合わせるときは、やや控えめな味わいである白ワインがおすすめ。 コロッケは基本的にじゃがいもがベースなので、さほど味の主張はありません。 だからコロッケと白ワインが譲り合うようなバランスがおすすめです。 サクサクとした食感とジューシーな味わい、そして白ワインのキレは、素晴らしいマリアージュとなるでしょう。

とんかつ

サクサクとしたパン粉とジューシーな味わいが魅力的な、とんかつ。 そのままでも非常においしいのですが、ワインと合わせることでより美味しく楽しめます。 タレをかけることも踏まえれば、控えめな白ワインがおすすめです。 濃淡のある組み合わせで、メリハリのある食体験を楽しめるでしょう。 いっぽう、赤ワインならより濃厚でかつ、パンチ力のある食事を楽しめます。

天ぷら

揚げ物の中では、少し独特な味わいを見せる天ぷら。 天ぷらについては、やはり白ワインやスパークリングワインがおすすめです。 ただ天ぷらといえば、さまざまな素材を楽しめるのがポイント。 野菜を楽しむなら白ワインがよいでしょう。 魚介系なら白ワインかスパークリングワインがおすすめ。 肉類であれば、赤ワインも選択肢に入ってくるでしょう。

魚のフライ

魚のフライなら、やはり白ワインがおすすめです。 特に白身魚であれば、白ワインと完璧な相性を見せてくれるでしょう。 パン粉のサクサクとした食感と、白身の淡白な味わい。 そして涼やかな白ワインの風味は、かなりおすすめできる組み合わせです。

揚げ物と合わせたい、格安ワイン3選択を紹介

ここまで、揚げ物とワインの組み合わせについて、詳しく解説しました。 とはいえ、「何のワインを合わせればよいかわからない」という人も多いはずです。 揚げ物と合わせるなら、以下のようなワインがよいでしょう。 もちろん、高いワインを選ぶ必要はありません。 以下のようなリーズナブルなワインでも、じゅうぶんな相性が楽しめるはずです。

モレ・ブラン・サン・トーバン・プルミエ・クリュ

ミネラルを感じさせる味わいと、キリッとしたテクスチャが魅力的な白ワイン。 ほのかに感じられるハニー系の、そして花のような香りが、食事を彩ります。 果実味と酸味のバランスがよく、飲み手を選ばないのもポイントです。

グランサッソ・シャルドネ・テッレ・ディ・キエティ

スッキリとした切れ味と、フルーティーな味わいが魅力の白ワイン。 揚げ物にも負けない味の深みがあり、ペアリングするうえではたいへんおすすめです。 価格は750mlで2,053円と、たいへん手に入れやすいのもポイント。

トーレス・サング・デ・トロ・カヴァ・ブリュット

もちろん、スパークリングワインもおすすめです。 このスパークリングワインは、レモンやりんごを思わせるフレーバーに、しっかりとした切れ味がポイント。 均整の取れたコクと酸味、そして甘味があり、誰でも美味しく飲めるスパークリングワインです。

まとめ

ワインと料理の合わせ方については、さまざまな角度から検証されています。 ただ、「ワインと揚げ物」という切り口で考えたことがある人は、あまりいないのではないでしょうか? しかしワインと揚げ物のルーツを考えれば、その組み合わせにおける相性はきわめてすぐれたものと考えて問題ありません。 ただでさえ美味しい揚げ物にワインが組み合わされば、たいへん素晴らしい食体験となるでしょう。 ぜひ一度、揚げ物とワインの組み合わせを試してみてください。

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