ナチュラルチーズとプロセスチーズの違い
ワインとチーズの組み合わせを考える前に、まずは少しチーズについて説明します。チーズには「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」があります。 「ナチュラルチーズ」とは、動物の乳を固めて水分を抜いたもののことを指します。 「プロセスチーズ」とは、1種類以上のナチュラルチーズを粉砕・加熱・溶解して乳化させたもので、乳固成分が40%以上のものを指します。チーズとワインを合わせるポイント
①熟成度合い
基本的には若いチーズには、フルーティな果実味のものや、フレッシュなタイプのワインが合わせやすいです。反対に、熟成したチーズには熟成したワインがよいとされています。②産地を合わせる
同じ国や同じ産地で造られたチーズとワインは風味がマッチしやすいのではないでしょうか。何を合わせるか迷ったときは、チーズと同じ産地、もしくは近くの産地で造られているワインを選んでみてください。ナチュラルチーズの6分類
チーズにはチーズのかたさで分ける分類であったり、熟成方法で分ける分類であったりと、様々な分類法があります。 今回は一般的によく使われているチーズの6つの分類に合わせて、チーズとワインの組み合わせをご紹介していきます。 ≪ナチュラルチーズの6つの分類≫- フレッシュタイプ(非熟成タイプ)
- 白カビタイプ
- ウォッシュタイプ
- シェーヴルタイプ
- 青かびタイプ
- セミハード&ハードタイプ
①フレッシュタイプ(非熟成タイプ)
水分が多く、みずみずしくてさわやかな味わいのフレッシュタイプ。原料乳を固めて水切りしたばかりのものをそのままいただきます。熟成をさせていないため、非熟成タイプとも呼ばれます。 ほのかな酸味とナチュラルな甘み、さわやかな風味を楽しむことができるチーズです。 さっぱりとした味わいなので、基本的には白ワインを合わせるのがおすすめです。 モッツァレラにおすすめのワイン フレッシュタイプを代表するチーズは「モッツァレラ」です。 そのまま食べても美味しいですし、トマトと一緒にカプレーゼにしたりと、お料理にも大活躍のモッツァレラ。 モッツァレラの原産地はイタリアのカンパーニャ州。カンパーニャ州産の辛口のすっきりとした酸味のある白ワインを合わせてみましょう。
ヴィノジア フィアーノ ディ アヴェッリーノ レ グラーデ [2021] 750ml 白ワイン
②白カビタイプ
白カビタイプのチーズは、真っ白なガビに包まれたクリーミーな味わいのソフトなチーズです。熟成とともに、カビの働きで味わいも香りも個性的に変化していきます。また、近代的な製法で作られたものは、熟成の変化が少なく、クリーミーで食べやすいものも多くあります。フレッシュな野菜やフルーツに合わせて食べるのがオススメです。 カマンベールにおすすめのワイン フランスのノルマンディー地方で生まれた白カビタイプのチーズ「カマンベール」。クリーミーでマイルドな味わいが特徴です。クセも少なく、価格もお手頃で、スーパーなどでも簡単に手に入るので、初心者にもおすすめのチーズです。 そのまま食べたり、衣をつけてフライにしたり、パンにつけたり、フルーツと一緒に食べたりと、食べ方は多彩です。軽めの赤・白ワイン、もしくはスパークリングワインに合わせても美味しくいただけます。
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③ウォッシュタイプ
ウォッシュタイプとは、ブランデーなどのお酒や塩水でチーズの表面を何度も洗ったり、こすったりしながら熟成させたタイプのチーズです。独特な香りが特徴なので、チーズ通におすすめのタイプです。コクやクセがあるので、赤ワインにも良く合います。 エポワスにおすすめのワイン 「ウォッシュチーズの王様」として知られているのが、フランスのブルゴーニュ地方原産のエポワスです。エポワスはフランスの地酒・マール酒で表面を洗いながら熟成させたチーズです。香り豊かで、複雑で濃厚な味わいは、ワインとの相性もバツグンです。