シャブリは魚介類に合う!ワインの味わいと料理の合わせ方

シャブリは魚介類に合う!ワインの味わいと料理の合わせ方
白ワインの代表格といえば「シャブリ」。日本で広く愛されている辛口白ワインです。シャブリは魚介類と相性バグツンですから、魚介類をよく食べる日本人に人気なのもうなずけます。今回は、シャブリの種類と、魚介類のペアリング、そしておすすめシャブリをご紹介します。

シャブリとは?

シャブリとは、フランスのブルゴーニュ地方の最北に位置するシャブリ村で造られる白ワインのことです。

シャブリに使われるブドウ品種は、シャルドネ。シャルドネは、栽培される土地によってとりわけ味わいが異なるブドウ品種です。シャブリ村は、冷涼な気候のため、そこで造られるワインにはしっかりした酸味が生まれます。キレのある酸が、シャブリの大きな特徴です。

シャブリの土壌

シャブリ・ワインのもうひとつの特徴は、豊富なミネラル感です。このミネラルの秘密は、シャブリ村の土壌にあります。はるか昔、1億5千万年前、この地は海でした。そして、海底の地層が隆起して、牡蠣や貝殻などの化石が混じっている石灰質の土壌が形成されました。この土壌はキンメリジャン土壌と呼ばれ、これこそがシャブリ・ワインのミネラルの起源なのです。

シャブリの種類

シャブリ・ワインは、フランスのワイン法の格付け「AOC(原産地統制呼称)」に認定されています。そして、それはさらに4つのランクに分類され、上から、「シャブリ・グラン・クリュ」「シャブリ・プルミエ・クリュ」「シャブリ」「プティ・シャブリ」となっています。

「プティ・シャブリ」は、フルーティーでライト。すっきりとした口当たりです。

「シャブリ」は、フレッシュな味わいで、シャープな酸が特徴。4つのランクのなかで生産量が最も多いため、一番親しまれているともいえます。

「シャブリ・プルミエ・クリュ」は、40のクリマ(区画)から生産されるシャブリで、畑が厳選されていることからも、より優雅で気品のある味わいのワインとなります。

「シャブリ・グラン・クリュ」は、シャブリ村の最も優れた7区画の畑から造られるワインで、トップ・シャブリということができます。生産もシャブリ全体の2%と少なく、希少ワインでもあります。

このように、ひとことでシャブリといっても、その味わいも価格も多岐に渡ります。合わせる料理やシチュエーションによって、使い分けをすると、よりワインと料理を楽しむことができます。

プティ・シャブリと魚介類のマリアージュ

生牡蠣

王道のペアリング「シャブリと生牡蠣」は、ワイン好きのかたなら聞いたことがあるのではないでしょうか。なめらかでクリーミーな生牡蠣と、さわやかなシャブリが一体になります。牡蠣もワインもさらにおいしくなり、最高のマリアージュです。

この組み合わせが生まれたのには、じつは理由がありす。以前のシャブリは酸味が非常に強いものだったため、生の魚介類の臭みを消してくれる働きがあったからだといわれているのです。

お刺身、カルパッチョ

シャブリは、生牡蠣だけでなく、いろいろなお刺身にもマリアージュします。特に、脂ののったサーモンはぜひ合わせたいネタ。また、生魚のカルパッチョも、もちろんマッチします。

海の香りをダイレクトに楽しむことができ、さっぱりとした食感の生の魚介類は、かろやかな「プティ・シャブリ」と合わせるのがおすすめです。

おすすめのプティ・シャブリ

ドメーヌ・セギノ・ボルデ / プティ・シャブリ

1590年から続く、家族経営のドメーヌ・セギノ・ボルデは、シャブリ村で最も歴史あるドメーヌのひとつ。このワインは、フラワリーなニュアンス、レモンの香りが感じられ、さわやかな味わいです。

シャブリと魚介類のマリアージュ

焼き魚、煮魚

和食でも洋食でも、焼き魚、煮魚は、定番メニューです。加熱することによって、魚のうまみが引きだされ、ふくよかな味わいになります。じんわりと海の味を味わうことができる焼き魚や煮魚にも、シャブリはぴったりです。フレッシュな「シャブリ」と魚介は、お互いに寄り添ってくれる心地よいペアリングです。

魚の天ぷら

天ぷらは、魚介料理で外せない調理法。みんな大好き魚の天ぷらにも、シャブリはマッチします。サクサクした天ぷらが、酸味のある「シャブリ」の魅力をさらに引き出してくれます。

おすすめのシャブリ

ビヨー・シモン / シャブリ・キュヴェ・テット・ドール

1815年から続く名門のドメーヌ・ビヨー・シモン。このワインは、シトラスなどの柑橘系果実の香りが感じられ、しっかりとしたミネラルがあります。シャープな酸味がありながら、なめらかな口当たりです。

シャブリ・プルミエ・クリュと魚介類のマリアージュ

ホタテ、カニ、エビ

魚介類のなかでも、ホタテやカニ、エビは、甘味があり、旨味が口の中に広がります。そんなふくよかな味わいのホタテやカニにも合うのは、やっぱりシャブリ。リッチな料理には、「プルミエ・クリュ」のシャブリと合わせてみましょう。ホタテのバター炒めやカニのあんかけ、エビのフライなどの料理には、このワインがぴったりマリアージュします。

オイスターソース

牡蠣は、生だけでなく加熱しても、シャブリにとても合います。特に、牡蠣のソースであるオイスターソースはコクがあり、ふくよかな「プルミエ・クリュ」のシャブリと合わせたいもの。牡蠣のうまみが凝縮されたオイスターソースは、ぜひ自家製で作ってみましょう。格別な味を楽しむことができますよ。

おすすめのシャブリ・プルミエ・クリュ

メゾン・ウィリアム・フェーブル/ シャブリ プルミエ・クリュ モンマン

ドメーヌ・ウィリアム・フェーヴルは、1850年に設立され、その100年後1950年に現在の社名になっているウィリアム・フェーヴル氏が相続しました。2008年からビオロジック農法をおこない、グラン・クリュとプルミエ・クリュの畑ではビオディナミ農法を実践しています。

このワインは、いきいきとしたミネラルがあり、フレッシュな酸味が感じられると同時に長い余韻があります。上品でエレガントな味わいです。

シャブリ・グラン・クリュと魚介類のマリアージュ

ソースを使った魚介料理

フランス料理の風味豊かなソースを使った魚介料理には、「グラン・クリュ」のシャブリを合わせて、豪華なペアリングを楽しみましょう。ホワイトソースやクリームソースを使った白身魚のムニエルやソテー、グラタンなど、濃厚な味わいが、芳醇なシャブリによって引き立ちます。

素材を高級にすると、おいしさはさらに増します。ロブスターのホワイトソース添えなどの余韻のある料理と合わせると、至極の組み合わせになります。

ウニ

高級素材であるウニも、味わい深いシャブリとぴったり。とろっとした食感のウニと、まろやかなシャブリは、至福の時間を生み出してくれます。

おすすめのシャブリ・グラン・クリュ

ドメーヌ・クリスチャン・モロー / シャブリ・グラン・クリュ レ・クロ

1814年に設立されたネゴシアン「J・モロー・エ・フィス」からモロー家のワイン造りは始まりました。そして、2002年にクリスチャン・モロー氏がドメーヌ・クリスチャン・モローを立ち上げました。2008年からビオロジック農法をおこなっています。

このワインは、豊かなミネラル感があり、まろやかな味わいです。美しく、深みと複雑味があります。

まとめ

デイリーな魚介類から、特別な日の魚介料理まで、ぜひいろいろなシャブリを合わせて楽しみましょう。そして、シーンごとのお気に入りシャブリをぜひ見つけてみてください。

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