韓国のお酒(焼酎)「チャミスル」とは?

韓国のドラマを見ていると、食事シーンにおいて、ライトグリーンの小さなガラス瓶がかならずと言ってよいほど登場します。

ガラス瓶の中に入っているのは、日本でもたいへん有名な韓国のお酒である「チャミスル」。

2000年前後から韓国の飲酒文化を一変させ、今やもっとも有名な韓国酒といっても過言ではない存在になりました。

「しょっちゅうドラマで出てくるけど、アレは何?」と不思議に思っている人も多いでしょう。

本記事では、チャミスルの特徴や歴史、飲み方について解説します。

韓国のお酒(焼酎)チャミスルとは、どんなお酒?

チャミスルとは、一言で言えば韓国で大人気となっている焼酎(ソジュ)の銘柄です。チャミスルという「お酒の種類」ではないので、間違えないようにしましょう。

 

チャミスルを生産しているのは、「眞露(ジンロ)酒造」。お察しのとおり、ジンロを作っている会社ですね。

後ほど詳しく解説するように、

  • 香り
  • 価格
  • バリエーション

あらゆる面で優れており、韓国ではもっともポピュラーなお酒として知られています。

チャミスルってどんな味?

チャミスルの味を一言で言い表すなら、「とにかく飲みやすくておいしいソジュ」。

味わいはすっきりとしており、そしてほどよい爽快感が味わえます。

一方で焼酎ならではのまろやかさとコクも持ち合わせており、とにかくバランスが抜群。

あらゆる料理とマッチし、韓国での食事シーンにいつも寄り添います。

また、後ほど後述するフルーツ系フレーバーのチャミスルは、さらに飲みやすい味わいです。

たとえば「ストロベリー」であれば、甘酸っぱさと優しい風味が味わえます。

一方で焼酎としての特徴は隠れておらず、キレとコクも一級品です。

いずれのチャミスルもとにかく飲みやすく、誰からも愛されるソジュだと言えるでしょう。

チャミスルは、韓国でどれほど有名なのか? 日本での普及は?

冒頭でも述べたとおり、チャミスルは韓国においてすさまじい人気を誇ります。

おそらく韓国人に「チャミスルって知ってる?」と聞けば「知ってるに決まってるじゃないか!」と答えるでしょう。

「ポカリスエットって知ってる?」と聞いているのと似たようなものです。

それほどにチャミスルは、スタンダードな存在として広まっています。

チャミスルが韓国でどれほど有名になったのか、歴史を振り返ってみましょう。

1990年後半までの韓国では、ソジュと言えば「男らしい、ワイルド、タフな」という風潮が強く根付いていました。

それではそれでよいことなのですが、少なくとも「オシャレ、映える、スタイリッシュ」といった認識は持たれていなかったのです。

よってソジュは、若者や女性からあまり支持されていませんでした。

そんなソジュに対するイメージを一変させるべく、1998年、チャミスルがリリースされました。

すると、今までの焼酎市場に大激震が起こったのです。

チャミスルは若年層の女性を中心に大ヒット。

あっというまに韓国中へ普及し、チャミスル・ブームを引き起こしました。

現在では韓国において、チャミスルは60%以上シェアを持っています。

ソウル中心部で限定して言えば、そのシェアは80%以上を記録するようになりました。

ソウルでは、何のお店に入っても、ほぼ間違いなくチャミスルはラインナップされているような世界観なわけですね。

60%のシェアがどれほどのものかと言えば、たとえばハンバーガー業界におけるマクドナルドと同じような規模感です。

韓国では「ソジュと言えばチャミスル」、つまりファーストチョイスとなりました。

また、市場どころか韓国人の習慣さえも変えつつあります。

韓国の若者が成年(19歳)を迎えるとき、「一番最初にやることは、チャミスルを飲むこと」が定番化しているのです。

要は「クリスマスにはケンタッキーを食べる」といったような、文化への定着ですね。

もう少し専門的な話をすれば、チャミスルはマーケティング上でとんでもない快挙を成し遂げているとも表現できます。

たとえば「クリスマスにはケンタッキーを食べる」ことを根付かせるのは、そもそも「クリスマスには七面鳥を食べる」文化になぞらえるもの。

簡単だ、とまでは言いませんが、まだやりようがあるミッションです。

しかし、チャミスルはそういったポジティブ材料がないのにもかかわらず、無理やり新しい需要を開拓していました。

日本でおはぎを流行らせて、「インスタ映えする」と言わせて、渋谷センター街の若者たちの間でマストアイテムに成り上がっているようなものです。

チャミスルの成し遂げたことがいかに偉大なことか、多少はイメージできるのではないでしょうか?

韓国での圧倒的成功を背景にして、チャミスルは海外にも進出しました。

現在はアジア圏を中心に、アメリカやロシアなどでも販売されています。

もちろん、日本でもかなり高い頻度で見かけられるようになりました。

チャミスルのことを、もっと知ろう

チャミスルが大普及しているとはいえ、日本人でチャミスルを詳しく知っている人は少ないでしょう。

下記では、チャミスルに関してより深い知識を紹介します。

味のバリエーションはどんなもの?

チャミスルと言えば、やはり多彩なバリエーションが魅力だと言われています。

ガラス瓶自体はライトグリーンで統一されているので気付きづらいのですが、実は「ラベル」が少しずつ異なるのです。

そしてラベルがそのまま、味のバリエーションを表現しています。

現在は、以下のようなバリエーションが展開されるようになりました。

  • ノンフレーバーの「チャミスル・フレッシュ」(定番)
  • 苺の甘酸っぱさと優しい風味を味わえる「チャミスル・ストロベリー」
  • フルーティーな香りとさわやかさがウリの「チャミスル・マスカット」
  • キレのある酸味と柑橘系の香りを楽しめる「チャミスル・グレープフルーツ」
  • 甘味と酸味のバランスを両立させて「チャミスル・すもも」

一般的なソジュ(と、焼酎)とは異なり、フルーツ系で押しているのがわかります。

特に「すもも」と「ストロベリー」は人気。

甘くておいしい、そしてスタイリッシュなフレーバーが女性人気を得られないはずもありません。

アルコール度数は?

チャミスルの度数は、以下のとおりです。

  • チャミスル・フレッシュ:17.2%
  • チャミスル・ストロベリー:13%
  • チャミスル・マスカット:13%
  • チャミスル・グレープフルーツ」:13%
  • チャミスル・すもも:13%

あくまでも焼酎なので、チャミスルのアルコール度数はそこそこ高め。

ただしフルーツ系フレーバーについてはややおさえ気味です。

アルコール度数をおさえることで、お酒が強くない人でも気軽に楽しめるように配慮されています。

甘さとさわやかも相まって、誰でも美味しく飲めるはずです。

値段はどれくらい?

値段は決して高くありません。

日本で購入するなら1本(360ml350円とかなり安い部類に入ります。

360mlというコンパクトサイズなのもポイントとなるでしょう。

韓国であれば3,000ウォン、日本円で280円程度でオーダーできるはずです。

チャミスルの原料は?

チャミスルの原料は、

  • サツマイモ
  • トウモロコシ
  • タピオカ

であるとわかっています。

複数の原料をミックスしているのは、日本ではあまり見かけられない特徴的なスタイル。

日本であれば、芋焼酎なら芋、米焼酎なら米と、ひとつの原料で縛ります。

そしてひとつの原料で貫きとおすのが「美学」である、といった風潮さえありますね。

だからといって、チャミスルが何の美学も持っていないかと言えば、そうではありません。

複数の原料を綿密な割合でミックスした結果、あのバランスが取れた味わいへと仕上がるわけです。

体に悪いの?

ときどき、「チャミスルは体に悪い」といったコメントが聞かれます。

しかし、別にチャミスルが「特別に健康を害する」といった根拠だった情報は見受けられません。

アルコール飲料である以上、飲み過ぎれば何かしら有害ではあるでしょう。

しかし飲み過ぎがよくないのは、「アサヒスーパードライ」でも「いいちこ」でも同じこと。

チャミスルの健康への影響について、必要以上に心配しなくてもかまいません。

チャミスルのおいしい飲み方とは?

実際にチャミスルを飲みたいと思っている人も多いでしょう。

むしろ今まさにチャミスルを手にしている人も、いるかもしれませんね。

下記では、チャミスルのおいしい飲み方について解説します。

まずはロック

まずは、ぜひともロックで飲んでみてください。

最初はとにかくチャミスルそのものの味わいを楽しんでもらいたいところ。

そして、日本の焼酎との違いを感じましょう。

チャミスル・フレッシュの場合、あとは好きなように割って飲めばOK

水・お茶・ソーダなど、何で割ってもまずくはなりません。

フルーツ系ならば、そのまま飲むのがおすすめですが、必要に応じて後述する「フルーツ・チャミスル」を試してみてください。

爆弾酒

やや破天荒な若者の間では、「爆弾酒」という飲み方が広まっています。

一言で言えば、より酔っぱらえるように違う種類のお酒同士を混ぜることですね。

おそらく「イエーガー・ボム」のようなパフォーマンスに相当します。

韓国もっともポピュラーな爆弾酒の組み合わせは、「ビールとチャミスル」。

ハメを外して楽しみたいときは、この組み合わせで決まりです。

オイソジュ

「オイソジュ」とは、「キュウリ入り焼酎」のことです。

小さなキュウリのかけらを、グラスにひとつ入れるだけ。

実にシンプルな飲み方ですが、キュウリが清涼感をもたらし、より爽快でさっぱりとした味わいへ変化します。

そして、チャミスル・フレッシュとの組み合わせは定番中の定番。

間違いのない相性を発揮してくれるでしょう。

やはり、濃厚かつスパイシーな韓国料理と合わせたいところ。

フルーツソジュ

お酒に強くない人やきらきらとした女性からは、フルーツソジュが大人気です。

要するにフルーツジュースや果実を加えた飲み方ですね。

ノンフレーバーであるチャミスル・フレッシュなら、何を合わせても構いません。

フルーツ系なら、フレーバーと合わせればよいでしょう。

チャミスル・すももなら桃、チャミスル・グレープフルーツならグレープフルーツやオレンジ。

特に難しく考えなくても、それっぽいものを合わせるだけでグッと美味しくなります。

まとめ

ここ20年ほどで、韓国の飲酒文化は大きく塗り替えられました。

かつては「おじさんの飲み物」だったソジュは、チャミスルによって「老若男女から愛される飲み物」へと変貌。

そしてチャミスル自体も、韓国でもっとも愛されるソジュとして君臨するようになりました。

チャミスルの隆盛は、メーカーのすぐれたPRによってもたらされたといって、別に間違いではありません。

しかし、単純にソジュとして見ても、チャミスルはたいへん素晴らしい存在です。

飲みやすさと清涼感、軽やかな香り、それでいてなお失われないソジュとしてのコク・キレ。

たいへんバランスが取れた傑作だと言えるでしょう。

ぜひとも一度、チャミスルを試してみてください。

最近では、日本でも簡単に入手できるほ浸透しています。

タチバナイツキ
お酒はワインしか飲まない、レアなタイプの人間。 昔はワインの渋みがダメで飲めなかったですが、今ではすっかりワインに病みつき。 基本的にはロゼワインばっかりを飲んでいます。 本メディアでは、ワインの奥深さをより広くお伝えできるように頑張ります。