[イタリア] トスカーナワインの楽しみ方|特徴やおすすめワイン

果てしなく続くなだらかな丘にヒノキが並ぶカントリーロード。丘の上に広がる古城やワイナリー。ロマンティックな景色が広がるトスカーナはイタリアで最も有名なワイン産地です。歴史も長く、紀元前8世紀にはブドウづくりが行われていました。生産の80%以上が赤ワインで、代表するブドウは「サンジョヴェーゼ」。独特の赤い果実の香り、高い酸味、口の中にしわを寄せるタンニンを持ち合わせています。おそらくイタリアで一番有名な「キャンティ」もトスカーナ地方のサンジョヴェーゼを80パーセント以上使って造られているワインです。白ブドウでは、トレビアーノが最も広く栽培されています。

トスカーナのDOCGラベル

イタリアには70を超えるDOCG(イタリアの格付けで最も優れた品質を保証されたワイン)がありますが、そのうち以下の11ラベルはトスカーナのものです。トスカーナといえば赤ワインが有名ですが、辛口の白ワインやデザートワインも造られています。

  1. カルミニャーノ
  2. キャンティ
  3. ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ
  4. ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
  5. モレッリーノ・ディ・スカンサーノ
  6. ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ
  7. キャンティ・クラシコ
  8. エルバ・アレアティコ・パッシート
  9. モンテクッコ・サンジョヴェーゼ
  10. スヴェレート
  11. ヴァル・ディ・コルニア・ロッソ

トスカーナワインおすすめラベル5つ

イタリアワインといえば「キャンティ」

キャンティと名前がつくワインは「キャンティ」と「キャンティ・クラシコ」2種類あります。今回おすすめするのは「キャンティ・クラシコ」です。

飲みやすい「キャンティ」は昔からイタリアで毎日気軽に飲めるワインとして親しまれていました。その後至る所でキャンティと名が付くワインが造られ始め、高い品質を維持するのが難しくなっていきます。品質がどんどん悪くなっていくキャンティ。そこで立ち上がったのは、長くキャンティを作ってきた生産者たちです。昔からキャンティワインを作ってきた歴史ある地区で、規制に沿って造られたワインを「キャンティ・クラシコ」と名付け、生産を始めます。この「キャンティ・クラシコ」がキャンティ=安酒と言うイメージを払拭し、今では高級ワインとも肩を並べる存在となりました。

キャンティ・クラシコはサンジョヴェーゼのブドウを80%?100%使用して造られます。さらにり熟成に重きを置く特性があり、最低11カ月の樽熟成が必要です。色は鮮やかなルビー色。バランスのとれた辛口で、酸味高く穏やかなタンニンを感じます。

キャンティ・クラシコはキャンティ地区に多い赤身の肉料理やトマトソースとの相性が抜群。特にトスカーナを代表する料理「Tボーンステーキ」(ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ)とのペアリングは最高です!シンプルにオリーブオイルで仕上げたステーキにぜひキャンティ・クラシコを合わせて楽しんでください。

一世を風靡した異端児「スーパータスカン(スーパートスカーナ)」

1970年代、イタリアでDOC規制に縛られない高品質なワインが続々と誕生します。これが「スーパータスカン(スーパートスカーナ)」です。文字通り、トスカーナワインを超えるという意味が込められています。政府によってブドウ品種や製造方法が厳しく規制されているDOC規制に反発したキャンティの生産者が作り始めました。ネイティブではないカベルネやメルロー、シラーから作られることが多く、ネイティブのサンジョヴェーゼとブレンドされることもあります。DOCの規制に縛らない高品質なワインは販売から10年も経たない内に、世界中に広まり、最も人気のあるワインの一つとなりました。

スーパータスカンの中でも「サッシカイア」は世界で最も人気のあるワインの一つです。世界的に有名なサイトWine-Searcher.comの検索頻度ランキングでも6位にランクイン。トップ25の中で唯一のイタリアワインです。しっかりとした果実感を感じることができ、力強くもしなやかなタンニンが印象的。エネルギッシュながらも、全体のバランスのとれたエレガントなワインです。ミネラルとほのかな苦みが美しい余韻も魅力的。早いうちからでも楽しめますが、長期熟成によってより力強い骨格を楽しむことができます。

奇跡のワイン「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」

「奇跡のワイン」と呼ばれているブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。サンジョヴェーゼブドウ100%で作られ、バローロ、バルバレスコと並んでイタリアワインの「3大銘酒(3B)」と言われています。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは何世紀も変わらない伝統的な方法でワインを造り続けていることで有名な地域。製造から最低5年経過するまで販売できません。チェリーなどのベリーや甘いスパイスの芳醇な香り、複雑さと濃縮感があるしっかりとした味わいを楽しむことができます。

キノコやトリュフがかおる肉料理や、ゴートチーズとのペアリングがおすすめです。

高貴で力強い赤「ヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチャーノ」

ノービレはイタリアで「高貴な」という意味です。その名の通り、貴族の間で好まれて飲まれてきました。17世紀には「トスカーナワインの王様」と呼ばれるほど古くから高品質なワインを造り続けています。
サンジョヴェーゼのブドウを70%以上、トスカーナ地方で認可されている他の品種を最大30%ブレンドしています。(内白ぶどうは5パーセント以内)また2年以上の熟成が必要なため、しっかりとしたタンニンを感じることができます。重厚で力強いワインは赤ワイン好きな方におすすめ。しっかりとした味わいが牛肉やラム肉とぴったりマリアージュします。

トスカーナDOCGで唯一の白ワイン「ヴェルナッチャ ディ サンジミニャーノ」

トスカーナでDOCGを獲得した唯一の白ワイン。中世から知られる歴史あるワインで、ルネサンス期にはすでにイタリアで最も高貴なワインの1つでした。ヴェルナッチャという白ブドウ品種を85%以上使って造られ、カラーは綺麗なイエローです。花のかおりがギュッと詰まった少し辛口のすっきりとした味。アーモンドの後味が残ります。

ヴェルナッチャディサンジミニャーノは、魚貝類や鶏肉とのペアリングおすすめです。オリーブオイルを使ってシンプルに味付けしたシーフードやリゾット、オイルパスタとよく合います。

トスカーナワインを楽しむ

ワインだけでなく、風景や食べ物など魅力いっぱいのトスカーナ。どこまでも続く広い丘に、丘の上に佇む古城やワイナリー。地中海で取れる新鮮なシーフードやトスカーナ産の野菜や肉をオリーブオイルを使ってシンプルに味付けしたトスカーナ料理。トスカーナの素晴らしい景色を想像しながら、美味しい食事に合わせてトスカーナワインを楽しみましょう!

Saki
フランス人の夫とポーランドに在住中。週末の楽しみは、ワインに合う料理を作り、食とワインを楽しむこと。フランスやイタリアのワインを飲むことが多いです。辛口の白ワイン、フルーティーで少しタンニンのきいた赤ワインが好物。